「基礎」って簡単そうだと思ってたら死んだ
工学系の学部には、「基礎〇〇学科」とか「応用〇〇学科」みたいな学科がよくあります。これで、「基礎って簡単そうじゃん!」って理由だけで学科を選んだら死にます。
基礎って言葉の意味を知っていますか?基礎とは、物事の大もとの部分のことを言います。つまり、「基礎〇〇学科」は、〇〇学と言う学問を根本から支える理論などについて勉強するのですね。
例えば大阪大学には、「基礎工学部」という学部がありますが、ここでは工学部より簡単なネタを扱っているのではありません(笑)基礎工学部のコンセプトは、実世界に役立たせること(応用と呼ばれる部分)に重きを置いた工学部よりも、原理的な部分(基礎と呼ばれる部分)に目を向けた学問をやろうって考えのもとにあるのです(実際のところは、ほぼ工学部と同じようなところなんですが笑)。
基礎には基礎なりの難しさがあります。例えば、基礎は色んな物事に当てはまる「抽象性」を追求するあまり、イメージするのが難しい理論を扱うことが多々あります。そのような学問の性質を理解した上で進学を決めないと死にますよ。
高校の得意科目だけで学科を選んだら死んだ
例えば、高校の時に数学が得意だったから理学部数学科を選んだら死にがちです。
と言うのも、高校の数学は、簡単な定理を組み合わせて難しい問題を解くパズル的な要素が強かったですが、対して大学の数学では、ひとつひとつの理論に対して「なぜ成り立つのか」という筋道の厳密さに重きを置いた議論を展開するので、高校数学の問題を解く面白さを丸ごと引き継いでいる訳ではありません。そうしたギャップを受け入れられない人は死にます(数学の厳密な議論が大好きな人にとったら最高でしょう)。
高校の「教科名」と大学の「学部・学科名」が一緒だからと言って、勉強内容や、魅力も一緒であるとは限りません(一緒じゃないことの方が多い)。ですので、好きな科目だけで選ぶことの無いように気をつけましょう。
数学苦手だから文系学科を選んだら死んだ
出典:http://money.smart-ness.net/355.html
「数学苦手だから文系いこw」→「文系といったら経済学部っしょw」→「ワンチャンウェイやったるでw」ってタイプの人も死にがちです。
と言うのも、文系学部は「受験における数学の比率が少ない」だけで、必ずしも数学を使わない訳じゃないからです。
その際たる例が、経済学部です。経済学はお金の流れや人々の消費行動などを考える学問なのですが、お金などの「数字」を扱う上で、数学をガッツリ使用します。どれくらい使うかと言うと、高校では理系でしか習わない高度な微積分の知識が当たり前のように要求されるレベルです。
数学とはおさらばと思って文系学部を選んだのに、結果としてそこらへんの理系並みに数学を使うことになるなんて本人にとったら生き地獄ですね。
実践テクを得られそうな名前の学科を選んだら死んだ
語学力の向上を図って「英語学科」へ進んだら、英会話の授業なんて僅かなもので、どうでも良いような細かい文法の違いを議論したり、マジで知らんどっかの誰かが書いた古書を読む羽目になったなんて場合もありえます。
大学は、職業予備校ではありません。専門性こそ養えますが、その専門性が必ずしも実用的とは限らない点に留意しなければなりません。そもそも大学の研究って、企業がわざわざやらない(金にならないから)ことをあえてやる側面も否めませんから、大学で身につく技能については事前に十分調べましょう。
まあ、語学力磨きたかったら大学やなくて海外行くかNOVA行ったらええねん(適当)
親に言われるがまま選んだら死んだ
親の言うことをそのまま聞いたら、全然やりたいことじゃなかったパターンも少なくありません。
なぜなら、親の提案って子供の興味以上に次の要素をはらみがちなんですよね。
- 将来性・実用性を重視しすぎる
- 親たるもの、子供には良い生活を送って欲しいですから、「就職に有利」「実用的な技術が身につく」ところを勧めがちです。これが子供の興味と適性にマッチしていない時が大変。機械に興味が無いのに「機械は就職に強いから行っとけ」って言う親は普通にいます。
- 自分(親)たちに有利
- 親も老後がありますから、何かあった時に子供をそばに置きたい人は多いです。「看護・介護は潰しが効く」「地元の大学の方が通いやすい」という提案は本当に子供に最適化された提案なのでしょうか。
- 情報が古い
- 親の若い頃の社会情勢や価値観などに基づいて提案されることも多々あります。「弁護士になったら生涯高給だ」「女の子はどうせ嫁ぐから家政学をやれば良い」などの助言は今でも通用しますか?
さらに、親の助言をそのまま聞くと、仮に上手く行かなかった時に親のせいにできてしまうのも問題です。上手く行かない原因を人のせいにするのは、自分の過ちから目を逸らし反省と成長を妨げることに繋がります。
そろそろ自分の力で親離れをして、自分の考えと責任のもとで判断してください。
その他の死にがちな例
上のような、「興味のズレ」に起因する罠だけでなく、実際に大学生活を送る上で地味だけど重大な「罠」も大小様々あります。